支援活動計画
事前の支援活動計画では輪島市を含めての支援活動を想定していたが、宿泊所などの都合により、七尾市周辺を中心に支援活動を実施。
✓小牧集会所 被災地NGO恊働センター(活動:七尾周辺)
被災者からの要望案件対応
・ボランティア拠点となる家屋の清掃
・キャンプ場の再開に向けた整備活動
・被災家屋の瓦礫撤去
✓事業再建に向けた被災者ご相談対応(七尾市)
・事業主と事業再建に向けた今後の対応の協議
✓各種申請書作成サポート(七尾市)
・意見交換会実施
支援活動報告
今回の支援活動には9名参加。被災地NGO 恊働センターでは、各被災者からの要請事項に対して、支援活動を実施。
5月31日 ~ 6月1日(七尾市中島町: 被災地NGO 恊働センター)
・被災地NGO 恊働センターに届いた、被災者からの要請(依頼事項)に対して支援活動を実施。
多くの支援要請事項の中で、今回、浅麓コミュニティカレッジメンバーが担当した活動内容は下記4件。
・活動A:ボランティア拠点となる家屋の清掃(窓拭き、室内清掃、など)
・活動B:キャンプ場の再開に向けての環境整備(キャンプ場内の枝葉カット、仕分け)
・活動C:被災者宅の瓦礫撤去(屋根瓦の回収、撤去)
・活動D:被災者宅の瓦礫撤去(隣宅に落ちた屋根瓦の回収、撤去)
・ボランティア拠点となる家屋の清掃を実施。本活動の背景は、これまで被災地NGO 恊働センターで活動していたボランティアの方々は同じ屋根の下で寝泊まりしており、避難所と同様に少し個人の空間が欲しい状況であったところに、地元の方で民家をボランティア向けに貸して頂ける方が現れ、その家屋の清掃サポートとなる。
・該当の民家は、数年間未居住で状況、かつ、今回の被災もあり、至る所で家屋の傷みはあるが、宿泊は可能な状況であり、とにかく心地よく過ごせる様に、家屋内の掃き掃除、窓の拭き掃除などを対応。清掃後は、窓など見違えるほどに綺麗になり、 恊働センターに訪れるボランティアの方々が、落ち着いて寝泊まりできる環境構築の一助になったとは思います。
・キャンプ場の再開に向けた環境整備については、過去にキャンプ管理棟やキャンプ場に通じる道などを整備してきており、その過程で発生した枝打ちした樹木の枝葉の仕分け、片付けを実施。各メンバーが、チェーンソー、のこぎり、枝切りハサミなどを持ち、過去の作業で山と積まれた枝葉を取り出し、それを、薪用に樹の芯の部分と小枝の部分に分け、また小枝部分は、農業の肥料用に葉の部分を切り取り仕分けを実施。今回の作業は、初めての経験の方もいたが、作業時間の経過と共に各人の作業位置が定まり、徐々に全体が流れ作業となり効率アップへ。
・被災家屋の瓦礫撤去に関しては、依頼主からは「屋根瓦の撤去」との依頼のため、崩れた土砂等の中から、屋根瓦のみを選びだし撤去し作業は完了。
5月31日、6月1日(七尾:事業再建に向けた被災者ご相談対応)
・事業再建に向けた被災者の相談事項の対応として、2件対応を実施。これまでの相談内容のフォローアップ等を実施となる。内容的に詳細は割愛。
6月2日(七尾市内:各種申請書作成サポート/被災者との会話・傾聴)
・七尾にお住まいの地元の方(震災者)に声をかけ、各種申請書作成サポート/被災者との会話・傾聴活動を実施。各種申請書作成サポートに関しては、被災者の方としては、かなりプライベートな内容のため、多くの方がいる中での会話は難しいとの声が多く、急遽、内容を被災者との会話・傾聴を重視した活動とした。
・テーマに関しては、被災者の方とボランティアの方が会話しやすい様に、共通の話題を意識して「能登のGoodとMotto」を選定。総勢20名ほどの参加メンバーを3グループに分かれて、自由にグループディスカッションを実施。
・各グループからは、「能登の自然が素晴らしい」「海の幸は最高」「お祭り大好き」「能登の人は遠慮がち。初対面の人には簡単には本心は語らないよ」などなど。皆様から活発な発言あり、あっという間に半日が過ぎてしまいました。
・住民の方にとっては、目先が明るく見えてきたのではと感じています。
参加メンバー所感
・被災家屋の瓦礫撤去に関しては、今回の依頼自体が「屋根瓦の撤去」との内容のため、土砂の中から屋根瓦のみを選びだしだが、作業場の全体を見渡すと、屋根瓦以外にも瓦礫が散乱の状態。そのため他も一緒に撤去できればとは思ったが、依頼内容の背景が不明のため、他には手を付けられず。都度、依頼主との会話ができる状況は、必要と感じた。
・ボランティア拠点となる家屋の清掃を実施中、該当家屋の両隣の住民の方が、代わる代わる様子見に訪れ、その都度、何をしているかの説明等を会話となる。余談だが、被災地ではパトカーが多い状況であり、この様に近所の方が気になり顔を出すことは、防犯視点からもすごく良い事だと感じた次第。
・今回、和倉温泉地区で宿泊したが、宿泊は風呂なし、食事なしの素泊まりとなる。その様な状況でも、営業再開された事は、すごく明るい一歩と感じた。少しづつ営業再開するホテル、旅館が増えることで、活気が戻ってくるでしょう。
・毎月の支援活動で、気が付けば、能登半島の道を覚え、カーナビ無しでも目的地にたどり着ける状態に。そのうち旅行者として訪れて、地元の経済活性化に少しでも貢献できればと思った次第。
・今回の活動でも、大阪、佐賀、北海道など、全国各地からボランティアの方が参画されており、出会いの機会となる。それぞれの方との会話の1つです。
ボランティア活動とは、助ける、助けられるの関係ではなく、いつ、どこで災害が起きても、どちらの立場になっても、適格に対応できる様にお互いが経験値を積む場。