9/21-23 「もしも、今、あなたの住んでいる場所で災害が起きたら」@能登合宿

イベント

能登半島 七尾、能登島で、浅麓コミカレ 24年度2回目の合宿

2024年度 本開校での2回目の合宿は、能登半島での合宿。能登半島の玄関口である七尾市周辺を拠点に活動を実施しました。

今回の合宿期間(9/21~9/23)は、ちょうど能登半島を襲った記録的大雨のタイミングでした。合宿参加者の宿泊先(能登島)でも、大雨による緊急避難指示が発令された状況でした。また合宿内容は大幅に変更を余儀なくされ、震災時に発生する「想定外」を経験。まさに自然災害発生時の状況、行動等に関して、参加者全員で考える機会でもありました。

開催日2024年9月21日(土)~9月23日(月)                
開催場所    能登半島 七尾市周辺
 訪問先: 中島町 能登島 和倉温泉 中能登町 など       
テーマもしも、今、あなたの住んでいる場所で災害が起きたら
内容■初日 9/21(土)
 お祭りパワーも含めた被災地のリアルに触れる  
 ・お熊甲祭り(中島町)→ お祭り会館 
■2日目 9/22(日)
 少しずつ立ち上がっている様子に触れる
 ・和倉温泉 多田屋   震災発生後の状況、和倉温泉の今後について
 ・中能登町 長屋農園  自然有機栽培のサポート
■3日目 9/23(月)
 地元の人と触れ合いつつ、自分なりの一歩を見つける
 ・今後の能登、自分の地域、自分の在り方についてグループワーク
※宿泊先
  能登島   民宿 浜弥
  和倉温泉  宝仙閣

能登合宿の状況報告

能登半島の大雨に見舞われた3日間ではありましたが、本合宿の全体テーマ、毎日のテーマを参加者全員で学び合う機会となり、充実した時間でした。

9/21(土) : お祭りパワーも含めた被災地のリアルに触れる

●お熊甲祭り(中島町)
 能登半島では、お祭りが非常に多く人々の生活に無くてはならないイベントです。
 お祭りに参加される住民の方の思い等を感じ、体感するために、合宿参加者の中から2人(高校生)が、当日の午前中に開催の神輿担ぎに参加しました。残念ながら、大雨の影響で終日開催予定だったお祭りは、午前中までで中止となりましたが、神輿担ぎに参加の2名にとっては、地元の方と接し祭りや住民の方のパワーを感じとり、貴重な経験になった様です。

●祭り会館(中島町)
 お熊甲祭りは午前中で中止決定。それで、合宿イベントとしては、急遽、お祭り会場近くの「祭り会館」に寄る事にしました。会館の方のガイドを受けながら、それぞれの祭りの歴史や現状、町の方々の思いなどをお聞きして、能登への理解を深めた状況です。

お祭り会館(中島町)
お祭り会館の方から各お祭りの歴史等をガイド頂く
この地域での祭りを春夏秋冬で紹介あり

9/22(日) : 少しずつ立ち上がっている様子に触れる

和倉温泉 多田屋 (震災発生後の再建に向けた様子を伺う)
多田屋 宮田さんガイドで、多田屋の建物の中を見学させて頂き、震災発生時から、これまでの再建の動き、また和倉温泉全体として復興に向けての取り組み等を語って頂きました。
多田屋は、建物の外から見ると、被害状況がはっきりとは分からないのですが、建物の中に入ると、震災の爪痕が生々しく残っており、震災の凄さを改めて認識した状況です。その状態から再建に向けての取り組み、課題等を共有頂き、共に考える時間となりました。また、地元の若者たちが中心となり、和倉温泉の復興に向けて、それぞれがアイデアを出し合い活動されている状況も教えて頂き、少しづつ前に進んでいる様子をうかがう事ができました。同時に災害発生後の再建に向けての課題、動き方も学ばせて頂きました。

多田屋 宮田さんガイドで、震災状況等を語って頂く
多田屋の屋内見学後に、和倉温泉のこれからなどご講演、意見交換実施

中能登町 長屋農園 (農業ボランティア)
BLOF理論に基づいた有機栽培を行っている長屋農園で農業ボランティアをさせて頂きました。
長屋農園は、震災で納屋が解体され、そこに人手が取られて農作業がかなり縮小中。震災以前の状況に戻る様に、農業ボランティアとして、手付かづになっている畑の石拾いと溝の泥上げを実施。
当日の午前中までは、この地域も大雨だったとの事でしたが、午後の作業開始時間には雨も上がり、また写真通り水たまりも殆どない状況(水捌けがよい状況)。
農業ボランティアでは、普段使わない筋肉を使い必ずしも作業進捗は思わしくはなかったかもしれませんが、長屋農園の皆様からは、感謝の言葉を頂き、こちらとしてもいい経験をさせて頂きました。
なお当日、長屋農園の方から、簡単にBLOF理論を教えて頂き、なるほど、こちらも学びになった次第。

長屋農園(有機農園)での農園内説明
農園溝の泥上げ
畑周辺の草刈り、石ころ拾畑

9/23(月) : 地元の人と触れ合いつつ、自分なりの一歩を見つける

●今後の能登、自分の地域、自分の在り方
集まった地元の方も含めて、3つのグループに分け、本テーマに沿って、思いを作品にする実践ワークを実施。作品作りの時間は15分。構想を練って作品を作っていく段取りは時間的に厳しく、頭に思い描いた瞬間に手を動かし(作品制作)、気が付いたら、グループみんなのアイデアが1つの作品として完成。各グループの作品説明では、テーマに沿って思いが語られ、それぞれ感銘を受けた状況。

3日目のイベント内容の共有
作品作り
完成した作品(その1)

感想

「もしも、今、あなたの住んでいる場所で災害が起きたら」のテーマで始まった今回の能登合宿。
実際に、今回の合宿では、実際に大雨による緊急避難指示や、路上の浸水を経験。
また震災で仕事や生活環境が大きくダメージを受けながら、再建に向け立ち向かっている被災者のお話をお聞きでき、テーマ内容を考える貴重な機会となりました。

この合宿の1週間前には、三陸へ東日本大震災の被災地視察ツアーに行き、語り部の話をお聞きしました。また今回の能登合宿でも、震災関連のお話をお聞きして、共通の箇所等、学びになった点がいくつもありました。
その中で、浅麓コミュニティカレッジの活動と関係しそうな内容は、災害発生後の再建活動についてです。
それは、震災発生後の活動のベースとなるのは、震災後に新規に作成しようとする組織よりは、災害発生前から一緒に汗を流して議論しているメンバー、コミュニティ、手法。震災発生時には、それを応用していく方が、勝手が分かっていて推進しやすいとの事。この点は意識して活動を継続したいとは思います。

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